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また、先物価格を指標として生産者が生産調整を行うことがあるため、将来価格が高い場合は、生産量が増えて結果的に価格が下がり、将来価格が低い場合は、逆の現象が生じる。このため、商品価格の乱高下が減り、価格の安定化をもたらすと考えられている。ただし、仕手やファンド等の介入で価格が、ある程度乱高下する場合もある。銀相場におけるハント兄弟の買い占めが世界的な事象として知られているが、結局、彼らは暴落で大損失を被ることになる。商品先物取引を金融商品として見た場合、少額の現金のみで取引できる「証拠金取引」であるため、レバレッジ効果によって利益・損失とともに莫大になりやすい。 1730年に江戸幕府が、大阪堂島米会所に対し米の先物取引を許可したのが、日本での商品先物取引の始まりである(今で言う先渡し契約を伴わない、先物取引でのデリバティブ取引の一種)。これ以前にも、1568年に開設されたロンドン(イギリス)の取引所や1531年に開設されたアントウェルペン(ベルギー)の取引所があったが、これらの取引所で行われていたのはあくまで現物取引の先渡取引であって、先渡し契約の無い近代的な商品先物取引の嚆矢は上記の堂島米会所といわれている。当時は現物の米の代わりとして売買契約数を記した書付けを帳合米取引の会所に持ち合って交換し、期日に突き合せて決済していた。現在でも先物取引の契約数を「枚」と呼ぶなどその名残が残っている。堂島米会所は、米を取引対象としていたので、当然、商品(現物取引)市場であるが、当時の日本で米は貨幣的な役割を果たしていたこと、金本位制と銀本位制が混在していたことから、米を仲立ちとして金と銀の交換レートが実質的に決定されるという役割も持っていた。このことから、商品としての米よりも流通貨幣としての米の側面が強く、実質的には商品市場というよりも為替(金融取引)市場として機能していたと分析する研究者もいる。しかし、米の先物取引は第二次世界大戦に伴う米流通の統制に伴い1939年廃止された。終戦後の商品取引所公布を受け、1950年大阪化学繊維取引所(現在の中部大阪商品取引所)を皮切りに商品先物取引が再開されたものの、国の農業政策として米の価格統制が行われたため米の先物取引は2008年12月時点でいまだ実現していない。日本の商品先物市場は、農林水産省及び経済産業省の管轄となっている。これは、先物取引の内の商品の受け渡しに注目した管轄の方法であり、商品先物取引委員会(w:CmmdityFuturesTradingCmmissin,CFTC)という専門組織があるアメリカ合衆国をはじめとする諸外国と異なる点であり、また管轄省庁が2箇所あることに起因する運営上の諸問題も発生している。
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日本の商品先物市場は、他の国とは違って個人投資家による投機取引が大部分を占め、それにより投資家とのトラブルや市場機能の未熟さが指摘されている。商社をはじめとする機関投資家の取引もあるが、近年は取組高・出来高の減少が著しく、白金やゴムなど、ある程度国際指標になりうる銘柄もあるとはいえ、全体としては存亡の危機に立たされていると言っても過言ではない。取引においては、一定の決まった月までに、現物引渡し(先渡し契約を伴うもの)または反対売買(転売・買戻し)で決済することが約束されている商品を売買する。この決められた月を、「限月(げんげつ)」といい、取引の単位を「枚」という。たとえば金においては1kgが取引単位となっている(2007年2月現在)。現物を受け渡す最小単位も取引単位と同様に設定しているものが多いが、なかには2枚や5枚を単位とするものもある。売買をするにあたっては取引所によって定められた一定額の証拠金を納めなければならない。この額は契約商品全体の額(「丸代金」という)の5~10%くらいである。すなわち10~20 倍のレバレッジがかかっているのがこの取引の特徴である。買いまたは売りをしたまま、未決済(現物引渡しや反対売買が行われていない状態)になっている契約を「建玉(たてぎょく)」という。建玉に発生する損益を「値洗い」といい、ポジション(口座にある建玉全体の状態)にたいして一定以上の値洗い損がでれば、追加の証拠金を納めなければならない。これを取引追証拠金(とりひきおいしょうこきん・おいしょう)という。証拠金が納付できない場合は、そこで強制決済となる。証拠金は、納会日(最終決済日)が近づいてきたときや相場が荒れたときにも、追加を要求される。前者を定時増証拠金(ていじまししょうこきん・ていじまし)、後者を臨時増証拠金(りんじまししょうこきん・りんまし)という。このようにして、商品が上がると思えば買い建玉をし、下がると思えば売り建玉をするのが、商品先物取引(商品相場)における典型的な投機的取引であるが(いわゆる片建取引)、このほかに、同一商品異市場の値段差が縮小するのを狙う取引(アービトラージ)や、類似商品の値段の差・比率に着目する取引(ストラドル)、限月間の値段差に着目する取引、順鞘(限月が近づくにつれ値段が下がっている状態)のときの鞘すべり取り(ローリング)、逆鞘(限月が近づくにつれ値段が上がっている状態)のときの鞘出世取り、順鞘のとき期近(決済の早い限月)を買い期先(決済の遅い限月)を売って、期近を現受け(現物を引き取ること)して期先に売りつなぐことで、差額を獲得する取引などがあり、これらを総称して鞘取りという(もともとは投機的取引で値段差を狙う全ての取引を鞘取りといった)。

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